サテンドール/satin doll
1953/58
詩:ジョニー・マーサー
曲:デューク・エリントン&ビリー・ストレイホーン
ニューヨークで有名なマドンナ「サテンドール」ちゃん
を描いた歌。
彼女の職業は・・・マドンナということにしておいてください。
彼女は、ちょっと寂しくなったら街に出て、脈ありそうな男に色目使います。
「あの女、俺に気があると思うねん」
なんで?
「チラチラ俺を見てるから。」
このように男は、ちょっといい女に見つめられたりしたらイチコロです。
つまり誘わせるのが手口。
でもおしゃべりしてみたら「なんかイマイチ~」だったとします。
男のほうは舞い上がってますので、電話番号聞いてきたりするんですね。
そういう時は。
「前に教えたじゃない~」
じゃあバイバイってふっちゃいます。
散々誘惑しておいたくせにね。
悪女の王道を行ってます。
そんな女を歌った曲です。
ほかにも本当にたくさんのミュージシャンが演奏してますね。
ビーツ・アップでも、よくやるレパートリーです。
さて、一般的にジャズの演奏って、マニアでない限りちょっとわかりにくかったりします。(マニアの人もひょっとしたら・・・)
歌が入っていたとしても英語なので、ネイティブかまたはそれに近い耳持っているか。または、歌詞の意味を事前に知っているか。こうだと結構楽しめます。
ですが「歌謡曲」のようにすんなり親しめるものではありません。
その敷居の高さを、なんとか無くしていきたいのです。
しかも私のバンド「ビーツ・アップ」はピアノトリオ。歌が入ることは滅多にありません。そしてほとんどの場合「生」の状態でライブしますので、楽器の「素っぴん」の音で勝負しなければなりません。
そんな条件のもと、この曲のええとこをみなさんに伝えようと、日々いろいろ取り組んでいるわけです♪
まあこれが、音楽家やっていてとってもクリエイティブそしてエキサイティングな作業であり、このために生きていると言っても過言ではありません。
どうやったら、サテンドールちゃんが次々と男を誘惑していく有様が伝わるのだろうか?
サテンドールちゃんは、さぞかしセクシーな出で立ちで、まるでマリリンモンローのごとく闊歩するんだろうなとか。
そして、舞台であるマンハッタンの、まさに人間模様が、世界一交錯するあの空気感。
エキサイティングかつ何か物悲しいニューヨーク。
そんな雰囲気をお伝えできたらなと、いつも思っています。